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Veo Analytics: コーチのAIサポート機能へのQ&A with Alexander Harvey-Falkboo

Frederik Hvillum (Translation by Ai Farkas)

Oct 13, 2025

コーチのAIサポート機能を導入しました!AIによる分析機能で、コーチが試合をより早く解析し、重要な改善点やチャンスを見つけられるようサポートします。

「コーチのAIサポート」で試合分析をもっと賢く。
オプショナルサービスの1つであるVeo Analytics、それに含まれる 「コーチのAIサポート」 は、試合から瞬時に注目ポイントを抽出してくれる素晴らしい機能です。Veoの試合データと高度なAI技術を組み合わせることで、試合のサマリーや試合プランの分析、得点効率の評価、トレンドやパターンの把握、さらにはトレーニングドリルの提案まで、幅広く自動で提供してくれます。

この機能は Analytics Studio 内でシームレスに動作し、コーチは動画を見ながら各試合のサマリーをすぐに確認できます。動画分析を始めたばかりの方や、どこから手をつけていいかわからない方でも、コーチのAIサポートが注目すべきポイントを表示し、チームと共有するクリップまで提案してくれるため、試合準備やフィードバックの時間を大幅に節約することができます。

今回はVeoのプロダクトマネージャーである Alexander Harvey-Falkbooにインタビューし、コーチのAIサポートの誕生のきっかけ、コンセプトから実現までの技術的な過程、そしてこの機能がコーチと試合データの関わり方をどのように変えているかについて聞きました。

1. コーチのAIサポート開発のきっかけは何ですか?

コーチのAIサポートの開発は、ある意味で「相反する力の摩擦から生まれたインスピレーション」だったと思います。

Analytics製品における課題のひとつは、インターフェースに情報が非常に多く詰め込まれていることです。ユーザーの中には「情報が多すぎる」と感じる人もいるし、また少なくとも提供されているすべての機能を使い切れていない人もいます。その一方で、私たちはお客様から「もっとほしい」という要望を定期的に受けています。もっと多くの表、もっと多くのグラフ、もっと多くの指標を――という先ほどとは相反する声です。

私たちは次第に、「ユーザーが求めているのは、より多くの数値や指標ではなく、“より早く、より的確な答え”なのではないか」と確信するようになりました。
たとえば、「この試合で改善すべき主要なポイントはどこか?」という質問に、動画を開くだけで答えが返ってくるとしたらどうでしょうか。そうした発想から、「Smart Insights」というような仕組み──特定の数値が一定の閾値を超えたときに自動でUI上にインサイトを表示するような仕掛け──を検討し始めました。しかし、いざ考えてみると非常に複雑で、実現の糸口がなかなか見えませんでした。

Tそんな中、2022年の終わりにChatGPTが登場しました。正直、当初はそれほど完成度が高いとは言えませんでしたが、B2B向けソフトウェアを手がけるNotionがいち早くこの技術を「ソフトウェアを変革するもの」として捉え、明確なビジョンを示していたのを見て強い刺激を受けました。そして世界中の人々がChatGPTに注目し始めた様子を見て、「これこそ、これからのソフトウェアのあり方になる」と確信したのです。

その確信から、私たちは2023年1月に「コーチのAIサポート(Coach Assist)」の開発に着手する意向を正式に表明しました。

それから2年が経ち、今ではこの機能を理論の検証者として、議論のきっかけとして、アイデアの創出源として、そして何より時間を節約するパートナーとして提供できる段階にまで進化させることができました。

2. コーチのAIサポートの技術はどのように動作し、どんな課題を解決したのですか?

現在ご覧いただいているコーチのAIサポートの「アルファ版」は、実は分解してみると非常にシンプルです。使用するときは、OpenAIの技術との小さなやり取りが行われているイメージです。:

  1. まずユーザーが機能を起動します。これは、コーチのAIサポートに「手伝ってほしい」と指示を出す瞬間です。
  2. 次に、コーチのAIサポートは裏側で事前に用意された質問(これを「プロンプト」と呼びます)と、少量のVeoの試合データを組み合わせてOpenAIに送ります
  3. OpenAIのAPIは、この情報をもとにユーザーの意図や文脈に合ったテキストの回答を作成します。
  4. そして最終的に、その回答がVeo Editor内に表示され、ユーザーはすぐに確認したり、チームと共有したりできるという仕組みです。

アルファ版の開発における技術的な課題は、個人的にはそれほど難しいものではないと思います。例えば、ユーザーが機能を使うたびにコストがかかりすぎないようにすること、回答に役立つ十分な文脈情報を送信する一方で、不適切なデータは含めないようにすること、そしてユーザーが長時間待たされることがないようにすること、などです。

これらの課題については、自信を持って解決できたと思います。技術的にはこの機能を作成できるという確信がありました。ですが、むしろより気になっていたのは、「本当にユーザーにとって価値のあるものになるかどうか」でした。

3. コーチのAIサポートは、どうのようにしてコーチのニーズに合った実用的な分析を実現したのですか?

私たちが取った重要なステップのひとつは、まず本当に小さく、シンプルに始めることでした。最初は少数のユーザーと話しながら、Veoの試合データを手動で入力して、さまざまな大規模言語モデル(LLM)から生成される出力をメールで送るという形でテストしました。ここで協力してくれたAaron、Daniel、Ian、Matthewには本当に感謝しています!

この過程で「これは役立ちそうだ」と思えるポイントを見つけました。その後、テストするユーザーの数を徐々に増やし、インターフェースやプロンプトを何度も改善しながら、現在の機能にたどり着きました。また、回答に対するフィードバックも常にモニタリングし、それに応じて調整しています。実際、ユーザーからの評価は非常に好意的で、回答ごとに見ても80〜90%が「良い」という評価です。

こうしたフィードバックが非常に重要な理由はシンプルであることです。私たちチームは、実際にその試合でプレーしたり観戦はしていないため、回答が正確で十分に役立つかどうかを判断できないからです。これが、この技術で開発する上で最も難しい部分のひとつでもありました。さらに、LLMの回答は決定論的ではないという特性もあります。同じ試合データと情報、同じ質問を3回投げても、毎回少しずつ異なる回答が返ってくるのです。

ただし、ここで強調しておきたいのは、まだ大きな可能性のある道へのスタート地点に立っているということです。現在ご覧いただいているのは、コーチのAIサポートの初期段階で、まだまだ改善点や課題も残っています。それでも、ユーザーから非常に好評だったため、公開することにしました。

今回の公開によって、さらに多くの顧客からの意見を得ることができるようになり、今後はより深みのある信頼性の高い機能を構築し、さらに大きな価値を提供できるものに進化させていく予定です。

4. コーチのAIサポートは、Veo Analytics使用するにあたって、どのように貢献すると思いますか?

Veoを利用している多くのコーチは、試合やチームへの情熱を持つ野心的な人たちですが、非常に限られた時間の中で活動しています。彼らはフルタイムのプロフェッショナルではなく、多くの方は保護者であり、ボランティアであり、あるいは仕事や家庭をもちつつ、サッカーを両立させているセミプロのコーチです。そのため、ビデオ分析のようなコーチング業務に費やす時間は、最大限の成果を生むものでなければなりません。

コーチのAIサポートは、そうした限られた時間の中で、最大限に価値を引き出す手助けをします。スポーツの知識と情報の検索・要約を組み合わせ、Veoの試合データと素早く結びつけることで、改善のチャンスを見つけたり、大量の試合データを効率的に確認したりすることができます。

今後のコーチのAIサポートに搭載予定の機能については、すでに具体的な方向性が定まっており、まもなく正式に発表する予定です。

※現在は英語版のみご利用可能です。ご了承ください。

コーチのAIサポートに興味をお持ちでしたら、こちらから詳細を確認できます。

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